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[UX Shizuoka] ペルソナ・シナリオ法 ワークショップに参加しました
2012年7月28日に静岡市・もくせい会館で開催された、[UX Shizuoka] ペルソナ・シナリオ法 ワークショップに参加しました。HCD(人間中心設計)を学ぶUX Shizuokaの3回目のセミナーで、前回に引き続いての参加させていただきました。
※ このブログは私の個人的な感想であり、正確性を保証するものではありません
今回のテーマは「ペルソナ/シナリオ法(その1)」
ペルソナ/シナリオ法については、ミツエーリンクスさんのブログに詳しいのでご参照ください。今回のワークショップでは「静岡市の観光サイトを構築する」という想定で、サイトのゴールを設定し、インタビューを行い(各グループ2名)、ペルソナの作成とユーザーの本質的欲求の分析を行いました。
インタビュー
インタビューのパートでは、私は前半インタビュー担当、後半はインタビューを受ける人をやらせていただきました。
インタビューでは質問に何らかの意図があります。ですので、質問の仕方に気をつけないと、恣意的なインタビューになり、偏った回答になってしまいます。かと言って、限られたリソースで行いますので、話が脱線し過ぎないようにしなければなりません。このさじ加減が難しく感じました。
前半にインタビューをしていただけに、後半インタビューされる立場になったときに変に意識してしまったようにも思います。
ユーザーの本質的要求価値抽出
インタビューからユーザーの本質的欲求を導く過程ですが、カードソートを用いてユーザーの感情・感覚でグルーピング、更に掘り下げた本質的欲求を発見していきます。
カードソートの前段で、インタビュー結果を付箋に書きだしていきます。私たちはこれを片っ端から書きだした結果、「何の情報かわからない」ものが増え、ノイズになってしまったように感じます。資料では「具体的な外界事象」という表現がされていましたが、これは「〇〇を△△する/それを☓☓と感じる(実際にはもっと具体的で長文)」といった行動内容や結果やそれに伴う感情を書きだすといいように思いました(ワークショップをひと通り体験した結果からです)。
書きだした付箋をカードソートでグルーピングし、「ユーザーの行為目標(感覚的理解)」を導きます。当初、これだけでは何のことだか全くわかりませんでした。ここでの試行錯誤が時間配分の失敗につながります。自分なりの理解でいうと、カードの「〇〇を△△する/それを☓☓と感じる」という行動結果について、その裏にある欲求や心理を「〇〇を△△したい」となど表現してラベリングするのだと思います。
さらに、複数の「ユーザーの行為目標(感覚的理解)」をラベリングして、「ユーザーの本質的欲求価値」を導きます。「欲求・心理」のさらに奥にある深いレベルでの「真の欲求」です。これを解決することができれば、ユーザーがハッピーになれる、ということで次回ワークショップに続きます。(ちなみにこの部分については、ワークショップでは並行して別作業=ペルソナ作成を行なっていたため体験していません)
ペルソナ作成
ペルソナを作成する過程については、今回はなおざりになってしまいました。こちらは時間的な制約もあったと想像します。次回までにペルソナを清書(宿題)して、シナリオ作成に進むようです。
Web制作界隈でペルソナといえば…
2008〜9年ごろにかけて、Web制作界隈でも「ペルソナ」が流行しました。同じ頃に「IA」も流行し、Webサイト/サービスの設計段階が見直されました。それから数年が経ち、これらを聞く機会も少なくなりました。それは浸透したのか、バズワードで終わったのか…、たぶん両方だと思います。
「ペルソナ」「IA」は、今ではWeb制作者ならば誰でも知っている言葉です。他方で、現場で実践されているかというと、やってるところはやってる、という状況です。それはコスト的な事情もあります。多くのサイト制作ではオーバースペックなこともあります。そして「実はよくわからない」ということもあると思います。
実践されている場合も、現場に合わせてアレンジされているように感じています。某ドアラ女子の言葉を借りると「重要なのは、お客様に対してベストなかたち(しくみ)をつくる、ということで、ベストな”理論の実践”ではない、と考えます。」なのだと思います。もちろん当たり前のことですが、まずはしっかりとベースを作ることが大事です。ベースのないアレンジは、「なんちゃって〇〇」ですよね。
余談ですが、ちょっと前(2012年6月頃)のWeb製作者界隈では、UX(UXデザイン)と迂闊に発言すると炎上するような空気がありました。これも昨今の“バズワード"ですが…どうなるんでしょうねぇ。