mixiは終わっているのか?

LinkedIn日本語サイトが公開されました


LinkedIn ログインページ

2011年10月20日にLinkedIn日本語サイトが公開され話題になっています。LinkedInはビジネス(プロフェッショナルネットワーク)に特化したSNSで、ビジネス人脈を可視化するのが特長だと思います。

海外ではキャリアアップ(転職やヘッドハンティング)にも使われるように、連絡を取りたいがまだ知り合っていない人がいる場合に、知り合いをたどってコンタクトすることも可能です。

大手の新しいSNSが誕生したり、海外の著名なSNSが日本語でサービスを開始すると、Web系の仕事をしている人の間ではやはり話題になります。Webサイトのソーシャルメディア対応を始め、ソーシャルメディアマーケティングなどが提唱されている昨今ですが、いささか食傷気味な感も否めません。つまり騒いでいるのは一部の業界の人間だけと思えてならないのです。

日本語でサービス提供されている主なSNS

ここで日本で普及している(よく言及される)SNSを、改めて確認してみます。

  • mixi … 会員数2,400万人(アクティブユーザー1,500万)という日本では最大規模のSNS
  • Facebook … 世界で8億人(日本国内では1,000万人超とも)が参加する世界最大のSNS
  • Google+ … 検索エンジン最大手のGoogleが2011年6月にスタート。会員数が4000万人超
  • LinkedIn … 世界で1.2億人が参加。ビジネス人脈を可視化したSNS。2011年10月、日本語対応

この他にもTwitter(運営会社がSNSではないと言っているので外しました)や、GREEモバゲー(ソーシャル対応ゲームサービスというイメージ)、プロフ系サービスなど多様なサービスが提供されています。また地域に特化したローカルSNSも多く存在しています。

mixiは終わってる?


mixi ログインページ

このところのmixiの迷走ぶり(足あと機能問題mixiページの効果など)もあり、「mixiは終わっている」という声が聞かれるようになりました。

確かに私自身もmixiのアクセス頻度は減っています。特に仕事関係の友人の多くはFacebookへの移行が進んでいます。コミュニティの更新や友人の日記も滞りがちです。つぶやきもTwitterから流れてくるものばかり。こうしてみると、確かに以前ほどの輝きはないのかもしれません。

では本当に終わっているかと言えば、そうとも言えない気もします。対個人のコミュニケーションでは他サービスへの移行は比較的容易です。他方で多数の参加者を抱えるコミュニティでは移行は難しいように思います。これはFacebookやGoogle+などに、mixiのコミュニティに該当するようなサービスがないことも要因でしょう。また、がんばって移行するとしても、手間とメリットを比べると得るものが少ないように思えます。

mixiに一極化した時代は終わりつつあると感じますが、そこにあるコミュニティはそう簡単にはなくならないでしょう。先日もmixiのメッセージ経由で同窓会のお誘いが来ました。mixiもFacebook化していくよりも、もっと別の方向性を考えるべきじゃないかと思います。

Facebookは日本でも急速にユーザーを増やしていますし、矢継ぎ早に新サービスやインターフェースの改善をしています。それがあまりに早くまた周知もされないため、一般に受け入れられる限度を超えているように感じます。比較的高水準のITリテラシーを暗黙のうちに求めているのでしょうか。

そこにユーザーはいますか?

ソーシャルメディアのビジネス利用を考える上では、そこにターゲットユーザーがいるのかが重要です(受け売りですが)。SNSの利用規約などユーザー属性以前の制約もありますが、やはりどこに行けば誰にアプローチできるのかを慎重に見極める必要があります。

急速に伸びているFacebookには、まだ情報感度が高く新しいもの好きな人が多そうです。mixiはコミュニティに紐付くようなニッチで濃いターゲット層にチャンスがありそうに思えます。広く拡散することが狙いならTwitterもあります。Google+は検索エンジンとの親和性が高そうな気もします。

個人で多くのSNSをカバーするのは大変ですが、変に限定することなくそれぞれ特長にあった使い方をし、緩く上手く連携させられないかと思っています。となるとコアになるのは Owned Mediaなのでしょうね。


プロフィール

矢部 靖人(hamnaly)

いくつかの制作会社でWeb制作やDTPから営業まで経験し、2010年に独立。現在はhamnaly(ハンナリィ)という屋号で、Web制作を中心に地元企業のWeb活用を応援する事業を模索中。理想は高く現実は厳しく、下請け制作を中心に生きています。Knock! Knock! 主催。

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