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「素人でも低予算で改善できるホームページの短期リニューアル講座」に参加しました。

2011年11月10日(木)に静岡市産学交流センターで行われたセミナー「素人でも低予算で改善できるホームページの短期リニューアル講座」に参加しました。平成23年度 B-nestマーケティング支援講座の1コマとして、経営コンサルタントの竹内謙礼さん(有限会社いろは代表取締役)を迎えて開催されました。

ホームページで効果をだすために


今回のセミナーはホームページリニューアルを中心に、根本的なホームページ運営の考え方についてのセミナーでした。ホームページの目的は利益に貢献することです。つまり、売上アップの施策かコストダウンできる施策以外は意味が無いという観点から、売上アップ/コストダウンの根拠・見通しの検討法やリニューアルの方法論が説明されました。とは言え「これだけやれば大丈夫」とか「素人でも簡単にできる」というような必勝法的な話はなく、結局は地道に努力するのが1番の近道という印象を受けました。

最初に検討するべきポイントとして、ホームページの方法論以前にインターネットビジネスが成立しやすいものとそうでないものの切り分けが重要と説きます。インターネットはヤフーやGoogleなど検索サイトでキーワード検索して情報(ホームページ)を探します。つまり、検索されない商材はインターネットビジネスに向いていないということです。もちろんロングテールと言われる個々のボリュームは多くないニッチな市場を狙う戦略もありますが、中小企業が進出するには投資に利益が見合わない場合が多いようです。

どれほどインターネットが浸透したとしても、ネットビジネスに固執する必要はないわけです。インターネット向きな商材ならネットを活用するし、不向きなら別の手段を考えるか、商材を変えればいい。このあたりの論理は経営コンサルタント的ですね。正論ですが、経営者にとっては受け入れ難いこともあると思います。

ホームページが有効な分野とは

ではネットビジネス(主にネット通販)に向く商材とはなんでしょうか。前述のとおり大前提は検索される商材であることです。そのほかにはこんな条件があるそうです。

  • 競合が少ないこと(ほかでは扱っていないor圧倒的な価格競争力)
  • 利益率が高いこと(広告費や送料などの諸経費をペイできるだけの利益率、50%以上が目安)
  • 対面販売が恥ずかしいもの(コスプレアイテム、薄毛、H系など)
  • 楽天市場に出店(ただし高騰する広告費に耐えられる場合)

そのほかにも先駆者利益はあって、ネット通販が一般化する前(2004年以前)に優良顧客の囲い込みに成功したところは強いそうです。楽天のショップオブザイヤーに変動があまりないのは、先駆者利益によるところが大きいという話もあります。楽天ショップのコンサル経験も豊富な講師ならではの発想ですね。

リニューアルの方法論

ホームページリニューアルの方法論については、「本気でガッツリコース」と「部分的お試しコース」で解説されました。前者はまるごと作り変えるリニューアル、後者は部分的に改善する修正と言い換えられると思います。どちらの場合も制作会社に丸投げせずに、アウトラインは発注者側が考えるというのがポイントです。

制作費とクオリティは比例しない」というのは、同意しかねる部分もありますが半分は的を射ていると思います。制作費が高くなる場合には、制作会社の規模(=信頼性)だったり、詰めのクオリティの差だったりします。低価格の場合は「だいたいこんな感じ」というラインまでの作業になりがちです。このクオリティの差は価格差ほどは顕著ではないの場合が多い印象です。この差が効果に1%の変化率をもたらすとして、事業規模が100万円なら1万円の差ですし、1億円なら100万円の差になります。こういう判断でいいと思います。

制作業者の選び方は概ね同意見です。やはり制作会社は自分で調べて見積をとるのがベストと思います。また、発注者からこういう観点で見られているのかという発見が参考になります。同意しかねる点は、ビジネスマッチングサイトの利用はNGと考えます。同業者から見て明らかに採算が合わないほどの低価格で入札されていますので、よほど業者を見る目に自信をお持ちでないと、満足のいく取引にはならないように思います。

ホームページ制作に携わる人こそ聞いておくべき話

このセミナーにも数名は同業者のかたが参加されていたようです。このような経営者やWeb担当者向けのホームページセミナーには、制作者にとっても有益な情報が満載です。それはお客さまが何を求めているかを知ることであり、自分たちの足りないことを知ることでもあります。ですので、ホームページ作成に携わる人こそ、聞いておきたい内容だったと思います。耳の痛い情報ほど実は重要なことも多いですよね。

このセミナーではHTML5もjQueryもスマホ対応もでてきません。それが私たちが接しているお客さまの姿なんです。もちろんスキルアップは重要なことです。それはどう作るかの話で、何を作るかについて深く考えなければ活かせませんよね。こういう部分を制作者はもっと考えなければいけないと感じたセミナーでした。

竹内謙礼さんの著作でおすすめの本

このセミナーの内容は、下記2冊の本を凝縮したもののように感じました。ご興味がございましたらどうぞ。

御社のホームページがダメな理由―98%は死んでいる
竹内 謙礼
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プロフィール

矢部 靖人(hamnaly)

いくつかの制作会社でWeb制作やDTPから営業まで経験し、2010年に独立。現在はhamnaly(ハンナリィ)という屋号で、Web制作を中心に地元企業のWeb活用を応援する事業を模索中。理想は高く現実は厳しく、下請け制作を中心に生きています。Knock! Knock! 主催。

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