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『代理店まかせにしない集客広告のノウハウ』を読みました

Webだけで集客できると思っている方に


本書の17節「ウェブ単体では集客できない」でも触れられている通り、Webサイト(ホームページ)は集客にはあまり向かない広告媒体です。 ここまではよく言われることですが、ではどうやって集客するのかはあまり語られることがありません。

ここでリスティング広告とか言ったらダメです。Webから離れることも時には大切です。検索から始まるwebの世界に呼び込むためには、検索してもらうための(あるいはURLを入力したり、QRコードをスキャンしてもらう)トリガーとなる広告が必要なのです。ひと昔前に流行った「続きはwebで」的なアプローチですね。もっとも本書ではWebに誘導する必要性すら説いていません。集客(広告活動)に、必ずしもWebが必要でないことは肝に命じておくべきですね。

本書は主にBtoCビジネスにおけるポスティングのチラシ配布による集客ノウハウについて書かれた本です。多くの部分をエリアターゲティングのノウハウについて割いており、それを実践する広告手段としてはポスティングが一番有効だからです。また「代理店まかせにしない」というコンセプトも賛成です。より良く広告業者と付き合い、良し悪しを判断するためにも、やはり多少の知識は必要だと思います。

前段として、広告対象の設定(第2章)、広告手段の選択(第3章)が説かれます。誰に広告を届けることが必要か(社長?主婦?年齢は?etc...)、そのための広告手段は何が有効か(折込チラシ、ポスティング、交通広告etc...)です。これについては「社長や決裁権のある層に到達するのにはタクシー広告が有効」など新しい発見もありました。

エリアターゲティング広告としてのポスティング

エリアターゲティングというと、店舗からの距離的な同心円(周囲◯km以内など)を考えがちですがそれでは不十分なことがよくわかります。要点は「その地域に住まわれている方をきちんと分析し、広告対象地域の重み付けを行うこと」です。年齢や家族構成、収入帯などの統計データを地図と課せね合わせたエリアデータとして取り出すノウハウが書かれています。詳しくは書籍を購入いただくとして、実際に自宅周辺をテストしてみましたがこれは面白いです。

折込チラシでは上記のようなターゲティングを行ったとしても、そこまで細分化した折込は不可能です。DMや同梱チラシはコスト的に折り合いません。そういったわけで、エリアターゲティング広告にはポスティングが有力な広告手段として浮上してきます。そう考えると、ポストに入っているチラシの見方も変わってきます。

私も京都でフリーペーパーの仕事をしていたときには、ポスティング配布を夜な夜な行なっていこともあります。正直に言えば、ポスティングにはネガティブなイメージを持っていました(ポスティング=ピンクチラシというイメージも強かったです)。その時にこの本に出会えていれば、また違ったアプローチができたと思います(その時分には発刊前でしたが)。

今の私の仕事(ホームページ作成)のようにBtoBメインな業態では直接的な活用は難しいかもしれませんが、クライアントワークで応用できないか、自分の集客にも活かせる点はないかとワクワクしてくる本でした。

目次

  • 第1章 ターゲット広告とは
  • 第2章 自社のターゲットを知る
  • 第3章 広告を選ぶ
  • 第4章 対象地域を決める
  • 第5章 タイミングを決める
  • 第6章 さらに効果を上げるための仕組みづくり
  • 第7章 業者とうまく付き合う方法
  • 第8章 成功事例から学ぶ集客広告
  • 第9章 より詳しく知りたい読者のために

プロフィール

矢部 靖人(hamnaly)

いくつかの制作会社でWeb制作やDTPから営業まで経験し、2010年に独立。現在はhamnaly(ハンナリィ)という屋号で、Web制作を中心に地元企業のWeb活用を応援する事業を模索中。理想は高く現実は厳しく、下請け制作を中心に生きています。Knock! Knock! 主催。

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